NHKのBs2とBS-Hiでこの1月から
ピアノを題材にした小さな番組が始まった。1月はモーツァルト以前の作曲家たちを取り上げており、2月はおそらくモーツァルトの特集になるだろう。もちろんショパンの特集もあるだろう。
そもそもこの番組、去年の連ドラの影響で始まったのではないかと思っているのだが…。司会も宮崎あおいさんだ。
ピアノは誕生してからほぼ3百年が経過している楽器である。いろんな変化をしながら今の形にたどり着いている。ちなみにバイオリンは3百年前から基本的に変化していない。
この番組では作曲当時の楽器を使って演奏している。バッハならピアノの先祖であるチェンバロ(クラブサン・ハープシコード)や、クラビコードという楽器だし、その後のハイドンやモーツァルトならば、200年前のピアノ(これをフォルテピアノと言う)が使われている。普段あまり聴かないピアノの音色である。もちろんショパンになると現代のピアノに近いものになるだろうし、ラヴェルやドビュッシーになればほとんど今のピアノだろう。
私は古い楽器で演奏している録音をそこそこ持っているのであまり目新しくはないが、きっとほとんどの視聴者は初めて聴く音なのではと思う。同じトルコ行進曲でも楽器や演奏スタイルが変化すると別の曲のようになるから不思議だ。
当時の楽器や演奏法法、演奏環境を再現するのは、研究や興味という次元を超えて新しい音楽を教えてくれるようで、私はたいへん好んで聴いている。また、こういう楽器での演奏がテレビで放映されていることもとってもうれしい。
ってことで、一度ご覧になってみては?