最近Facebookの広告で「あなたのサイトを不正ログインから守りましょう」みたいな広告がたくさん表示されていた。なにかと思って確認したらパズル認証をかんたんに導入することができるサービスの広告だった。
私はGoogleのreCAPTCHAに関して前に記事を書いた。それは、人間に負担をかけなくても十分に効果のあるシステムが作れるようになってきたよ、というものだ。
ある電子決済付きのショッピングサイトを作ったとしよう。ログインにはなんらかの画像認証的なものが必要だと考えたと仮定する。さて、サイト制作者はRECAPTCHAなりパズル認証を自分でコーディングするだろうか?まさか、私はしない、だって、良さそうなものが世の中にたくさんあるんだから。
ということは、パズル認証を解くことができない人たちは、サイト制作者に「どうにかしてよ!」って言っても効果は限定的であると考えたほうが良い。コールセンターのお姉ちゃんたちに言っても、彼女たちには個人情報への完全アクセスは制限されている可能性があるから「申し訳ございませんが、誰かに手伝ってもらってください」という答えになるのはいわば必然だ。どうしようもないんだもん。
世界には22億人もの人々が視覚になんらかの問題を抱えているのだそうだ。そのような人々を「社会的障碍者」にしてしまうかどうかは、実はそれらの人を含めた社会が決定していくのだと思う。
例えば
CaPY
とか、ちゃんとアクセシビリティに配慮しているだろうか(ざっくり見た感じでは対応してないかも、問い合わせてまではいない)。
インフラに近い製品を作っている企業やエンジニアは、自分たちが想定しているユーザー層とは全く違う人々が使うことがあるんだなって、少しは意識してくれると、世の中はもっと変わると思う。
ということで、私はreCAPTCHAを使うときはGoogleでよさそうである。