ペール・ギュント

小学校の音楽の時間にこの曲を聴いたことのある人も多いだろう。第1組曲の『朝の気分』は有名だ。が、この曲が物語のための音楽で、全曲は2時間くらいになることを知っている人はいがいに少ないかもしれない。

最近抜粋ではあるがこの物語に沿った形でラジオで紹介された。ということで、このディスクを注文してみた。

ペールの人生を題材にした物語。けっこうだめだめな人生を送っていたようで、それがまた面白い。彼の周りで彼を優しく思っている母や恋人の愛情もまたよいではないか。ぜひライナーを読みながら聴いてみてはいかがだろうか。

さて、有名なのが曲の1部分であることはなにもこれだけに限ったことではない。『ハレルヤコーラス』なんてヘンデル作曲の『メサイヤ』の一部分だ(ちなみに全曲は2時間を超える)。『モルダウ』も、スメタナ作曲の『我が祖国』というものの一部だ(これは6曲で構成されていて全部で1時間ちょっと)。

クラシックの音楽はなにしろ長い。『運命』だって30分は超える。クラッシックを聴くときには本を読むようなものではないかと思う。いろんなシーンが次々に現れてくる。ポップスはせいぜいが7分くらいで、その中で極端に音楽が変化することはない。インスタント食品ではなく、フルコースを食べるような感じかもしれない。

ということで、好きなクラシックがあったら、その全体を聴いてみることをお勧めしたいなと思う。『ハンガリー舞曲』だって有名なのは5番、これも1番から聴くときっと楽しい。