Windows Subsystem for Linux

概要

Windowsの上でLinuxを動かしてしまおうというものである。それだけといえばそれだけなのだが、Linuxマシーンを仮想的に動かすのではないため、起動にかかる時間も非常に短い。また、必要なメモリーなどの資源も少なくて済む。

一方、完全なLinuxマシーンではないため、一部の機能が使えなかったり、制限されていたりする。完全なものを求めるユーザーには適さないが、開発にLinux的な環境が必要だったり、Windowsの機能をLinuxのシステムやコマンドラインのUIを使って強化したいと考えている人たちにはとてもおもしろい選択肢になる。

ということで、ひょっとしたらアクセシビリティ的に面白いかもなと思って、ざっくりインストールしてみたので、簡単にレポートをば。

インストール

別に難しいことはない。手順は、

  • [プログラムと機能]を使ってWSLをインストールする。
  • Microsoft Storeから好みのLinuxディストリビューションをインストールする。

の2ステップである。私はMicrosoftアカウントとの連携がうまく行っていなかったのでちょっと手間取ったが、作業そのものは難しくない。

Windows Subsystem for Linuxをインストールしてみよう!
という記事を参考にやってみた。

起動

私はDebianを入れたので、スタートメニューの検索ボックスにDebianと入れて、出てきたものを起動した。初回起動時にユーザー名とパスワードを設定するように促されるので、適当に設定する。ほとんど瞬時に起動する、速い。

起動してきたものはまるでDebianのコンソールだ。こりゃ良い。Windowsのファイルも見える。これならちょっとしたテキスト整形とか、プログラムの修正とか、シェルスクリプトを使った処理とか、使い方はいろいろあるだろう。わざわざこれでサーバを上げる人はいないだろう。

環境

で、私の環境を書いておこう。

  • OS: Windows 10 (Windows 10 May 2019)
  • スクリーンリーダー: JAWS 2018 & NVDA
  • 点字ディスプレイ: Focus 40 Blue

最後に

いつものことだが、実はこのWindows、Macの上で動いている仮想マシーンである。要するに、既にUNIX環境を持っているわけなので、私自身がWSLをどのくらい使うかは不明だが、運悪くWindowsマシーンを渡されてしまったら、とりあえずWSLを動かせるようにするかもしれない。

コマンドラインを使うことで、仕事の効率が上がると考えている視覚障碍者にとっては、ひょっとしたら面白い選択肢になるかもしれない。IT担当者と掛け合って観る価値はあるかもね。