懐かしいだけじゃございませんぜ

本日は雨、けっこう土砂降り。昨日も雨、かなり土砂降り。はたして今日は新幹線に乗れるのか?ということで、ラジオを聴いていてもおもしろくないので、ディスクレビュー。

久しぶりにクラシックではございませんよ。A.R.B.や甲斐バンドのギターリストとして活躍した
田中一郎
のソロアルバムである。3年前に発売になった『It’s a Rock』である。彼がこれまでに活動してきたバンドのナンバーからお気に入りのものを選んで、アコースティックギターとリズムセクションでセルフカバーしたアルバム。こういうスタイルでカバーされたアルバムはロックの鋭さやビートが薄らいでしまうものが多いが、このアルバムはそんなことはない。冒頭の『ウィスキー&ウォッカ』から十分に楽しませてくれる。発表されてから20年以上経過したこの曲を大人の彼が消化して、新たな感覚でロックにしている。

さて、『トラブルド・キッズ』や『ユニオン・ロッカー』を聴いていると、実は20年前から同じことが問題になっていたんだよなと思う。子供の友達との関係や親との関係、大人の価値観と子供の価値観との微妙なずれ。それを彼らはロックの音楽に乗せて表現してきたわけだ。そして今、大人になって同じことを若い世代に訴えているように聞こえてくるのだ。

そんな難しいこと考えなくても、このアルバムは十分楽しい。彼のバンドを知っていれば思い出しつつ聴いて楽しいし、知らなくてもおっさんが吠えているのを感じるのも楽しい。

ちなみに、私は高校生の時ARBのコピーは何曲か演奏した。また演奏することはあるだろうか。